アメリカ人との国際結婚の手続き|日本・アメリカで結婚する流れと必要書類

アメリカ人と日本人が国際結婚するとき、「日本で先に婚姻届を出す方がいい?」「アメリカ人の独身証明はどこで取る?」「米国で結婚したら日本にも届出が必要?」「アメリカでも婚姻登録し直す必要がある?」と迷いやすくなります。

アメリカ人との国際結婚では、まずどの国の方式で婚姻を成立させるかを決めると整理しやすくなります。

  • 日本で先に婚姻する:日本の市区町村へ婚姻届を提出する
  • アメリカで先に婚姻する:婚姻する州・郡等の法律に従って婚姻を成立させ、その後日本へ報告する

特に注意したいのが、アメリカ人側の婚姻要件を証明する書類です。

2025年9月1日以降、在日米国大使館・領事館では、従来行われていた米国市民の「Affidavit of Competency to Marry(婚姻要件具備証明書として使われていた宣誓書)」の公証が廃止されています。

そのため、古い国際結婚記事にある「米国大使館へ行って独身証明を公証してもらう」という手順をそのまま使うことはできません。

現在は日本の市区町村によって求める代替書類・確認方法が異なる可能性があるため、書類を取得する前に婚姻届を提出予定の市区町村へ確認することが最も重要です。

この記事では、2026年現在の制度をもとに、日本でアメリカ人と婚姻する場合、アメリカで婚姻する場合、米国婚後に日本へ届け出る場合、その後日本・米国どちらで暮らすかによる在留手続きまで順番に解説します。

※米国の婚姻制度は連邦政府で全国一律ではなく、州・郡等によって要件が異なります。日本側も外国籍当事者の必要書類について市区町村ごとの事前審査が必要になる場合があります。実際の手続き前に届出先へ最新情報を確認してください。

目次

結論|アメリカ人との国際結婚は2つのルートがある

ルート基本の流れ
日本で先に婚姻日本の市区町村で必要書類確認 → 婚姻届 → 日本で婚姻成立 → 必要に応じて米国側手続き・在留手続き
アメリカで先に婚姻州・郡の要件確認 → Marriage License等 → 米国法上の婚姻成立 → Marriage Certificate取得 → 3か月以内に日本へ婚姻届

どちらが必ず簡単とは言えません。

現在二人が住んでいる国、渡航予定、必要書類の取得しやすさ、結婚後に住む国を基準に選びます。

最重要|2025年9月から米国大使館の婚姻宣誓書公証が終了

以前、日本でアメリカ人が婚姻する際には、在日米国大使館・領事館で「Affidavit of Competency to Marry」を公証してもらい、日本の市区町村へ提出する方法が広く使われていました。

しかし、2025年9月1日以降、この公証サービスは廃止されています。

米国では婚姻が州法の領域であり、連邦政府には米国市民全員の婚姻状況を確認できる一元的な婚姻登録制度がありません。

そのため、2026年現在、アメリカ人と日本で婚姻する場合は、「以前と同じように大使館で独身証明を取得すればよい」と考えないことが重要です。

では現在、アメリカ人の婚姻要件はどう証明する?

ここは全国一律の書類として断定できません。

例えば大阪市北区の2026年6月の案内では、米国大使館等での公証廃止後の一般的な例として、

  • 米国各州の公証人が認証した、現在独身で婚姻障害がない旨の宣誓供述書
  • 可能な限りアポスティーユ
  • 有効な米国パスポート
  • 各書類の日本語訳

などを挙げています。

しかし、これは大阪市北区が示している例であり、日本全国の市区町村が同じ書類を要求するという意味ではありません。

アメリカは州によって婚姻・公証・記録制度が異なるため、提出予定の市区町村へ事前に確認してください。

日本でアメリカ人と結婚する基本の流れ

  1. 婚姻届を提出する市区町村を決める
  2. 米国籍配偶者の現在の必要書類を市区町村へ確認する
  3. 必要な米国側書類を取得する
  4. 必要なら公証・アポスティーユ等を行う
  5. 外国語書類の日本語訳を作成する
  6. 婚姻届へ成人の証人2名の署名をもらう
  7. 市区町村へ婚姻届と必要書類を提出する
  8. 婚姻届受理後、必要に応じて受理証明書・戸籍を取得する
  9. 結婚後に住む国に応じて在留・移民手続きを行う

日本で婚姻する場合の婚姻届

婚姻届は日本人同士で使う通常の婚姻届を使用します。

日本方式でこれから婚姻を成立させるため、成人の証人2名の署名が必要です。

外国籍当事者の氏名、生年月日、本籍欄などは日本人同士とは記入方法が異なるため、外国人との婚姻届の記入例を確認します。

日本人側の戸籍謄本は必要?

国内の戸籍届出では、戸籍情報連携により2024年3月1日から日本人側の戸籍証明書の添付は原則不要になっています。

ただし、正しい本籍・筆頭者を婚姻届に記載する必要があります。

また、戸籍が電算化されていない場合などは例外があります。

アメリカ人側の代表的な確認書類

市区町村により異なりますが、現在は主に、

  • 婚姻要件・独身状態を確認するための代替資料
  • 米国パスポート
  • 必要に応じて出生証明書
  • 前婚がある場合の離婚・死亡等を確認する書類
  • 各外国語書類の日本語訳

などを確認します。

必要書類を一般論だけで揃えるのではなく、届出予定の戸籍窓口に国籍・婚姻歴を伝えて事前確認してください。

アポスティーユは必ず必要?

全国一律で必ず必要とは言えません。

提出する宣誓供述書などの種類や発行州、市区町村の審査方法によって異なります。

大阪市北区は州公証人による宣誓供述書について「可能な限りアポスティーユ」を取得するよう案内しています。

先に高額・手間のかかる認証を進めるより、提出先へ確認してから取得します。

日本語訳は必要?

外国語で作成された婚姻関係書類には、日本語訳を求められます。

自治体によって訳文の形式や翻訳者情報の書き方が異なる場合があります。

例えば大阪市北区は、翻訳日・翻訳者氏名・翻訳者住所を訳文に記載するよう案内しています。

前に結婚していたアメリカ人は追加書類が必要?

必要になる場合があります。

米国籍当事者の前婚が終了していることを確認するため、州裁判所等の離婚判決・離婚証明書や、前配偶者が死亡している場合の死亡証明書などを求められる可能性があります。

米国では離婚記録も州・郡の制度が関係するため、どの書類が必要かを市区町村へ先に確認します。

婚姻届は即日受理される?

外国人との婚姻では、本国法上の婚姻要件や外国書類の内容を審査する必要があるため、即日で最終的な確認が終わらない場合があります。

記念日に婚姻日を合わせたい場合は、必要書類が揃った段階で事前審査を受けておくと安心です。

日本で婚姻したらアメリカにも婚姻届を出す?

米国では日本のように連邦政府が全国一律の戸籍・婚姻記録を管理する制度ではなく、婚姻は州法の領域です。

そのため、日本で婚姻した後に全員が米国連邦政府へ同じ「婚姻届」を提出する、という形では考えません。

日本で有効に成立した婚姻を米国内でどのように扱うかは、利用する制度・州法によって確認します。

米国の手続きで日本婚を証明するには?

必要な手続きに応じて、

  • 婚姻届受理証明書
  • 婚姻記載後の戸籍謄本等
  • 必要な英訳

などを使います。

アメリカで先に結婚する場合

アメリカでの婚姻は、連邦政府が全国一律の方法で受け付けるわけではありません。

婚姻する州、さらに実務上はCounty等の担当機関の条件を確認します。

州・地域によって、

  • Marriage Licenseの申請方法
  • 本人確認書類
  • 年齢要件
  • 待機期間
  • 居住要件
  • 前婚終了の証明
  • 証人の要否
  • 婚姻を執行できる人
  • Licenseの有効期限

などが異なります。

Marriage LicenseとMarriage Certificateは違う

書類役割
Marriage License婚姻を行うための許可
Marriage Certificate婚姻が成立したことを証明する記録・証明書

Marriage Licenseを取得しただけでは、通常は婚姻完了ではありません。

州法の方式に従って婚姻を成立させ、登録後にMarriage CertificateのCertified Copy等を取得します。

アメリカで婚姻する基本の流れ

  1. 婚姻する州・County等を決める
  2. 現地のMarriage License要件を確認する
  3. 日本人側に必要な資料を確認する
  4. Marriage Licenseを取得する
  5. 州法に従って婚姻を成立させる
  6. Marriage Certificateの公的な証明書を取得する
  7. 日本語訳等を準備する
  8. 婚姻成立から3か月以内に日本へ婚姻届を提出する

日本人側の婚姻要件具備証明書は必要?

米国側の提出書類は州・Countyによって異なるため、必ず必要とは言えません。

現地機関から日本人について「法律上婚姻できることの証明」を求められた場合、日本人は、

  • 日本の在外公館
  • 本籍地の市区町村
  • 法務局・地方法務局

などで婚姻要件具備証明書を取得できます。

どの発行機関の証明書を米国側が受け付けるか、認証・翻訳が必要かは提出先へ確認してから取得してください。

アメリカの結婚式だけで婚姻成立?

式を挙げただけで必ず法的婚姻になるとは限りません。

婚姻する州のMarriage License、solemnization、登録など必要な法的手続きを完了していることが重要です。

日本へ婚姻を報告するときも、写真や式場の証明ではなく、米国の権限ある機関が発行するMarriage Certificate等を使用します。

米国で婚姻したら日本への届出が必要

日本人とアメリカ人が米国の法律に従って有効に婚姻した場合、日本人側の戸籍に婚姻事実を記載するため日本への届出が必要です。

婚姻成立日から3か月以内に、米国の日本大使館・総領事館または日本の市区町村へ婚姻届を提出します。

米国婚後、日本へ届ける代表的な書類

  • 婚姻届
  • Marriage Certificate等の婚姻証明書原本
  • 婚姻証明書の日本語訳
  • 外国人配偶者の婚姻時の国籍を証明する書面
  • その日本語訳

などを提出します。

在米日本大使館・総領事館ごとに必要通数や具体的な書類の扱いが異なることがあるため、実際の届出先へ確認してください。

アメリカ方式の婚姻届に証人2人は必要?

すでに米国法上婚姻が成立しており、それを日本へ報告する場合、日本方式で新たに婚姻を成立させる届出とは違います。

そのため、日本への報告届に日本方式の婚姻のような証人2名の署名は不要です。

外国人配偶者の署名は?

日本人と外国人の外国方式婚を日本へ報告する場合、届出人は日本人当事者が基本です。

実際の記入方法は届出先在外公館の記載例を確認してください。

戸籍謄本は必要?

在外公館への戸籍・国籍関係届では、2024年4月1日から戸籍謄本の添付が原則不要となっています。

ただし、本籍地の戸籍情報が電算化されていない場合などは例外です。

3か月を過ぎた場合

在米日本大使館等の現在の案内では、米国方式の婚姻後3か月を過ぎた場合でも、遅延理由書を添えて届け出る方法が示されています。

期限を過ぎたから戸籍へ反映できないと自己判断せず、在外公館または市区町村へ相談してください。

米国で婚姻した日と日本の戸籍上の婚姻日は同じ?

米国方式で有効に婚姻が成立した場合、日本へ婚姻届を提出した日が新たな婚姻日になるわけではありません。

米国法上の婚姻成立日が日本人側の戸籍にも婚姻日として記載されます。

結婚後、日本で暮らす場合

アメリカ人配偶者が日本で中長期的に暮らす場合、婚姻手続きと在留資格は別です。

代表的には在留資格「日本人の配偶者等」を検討します。

日本人と婚姻しただけで在留資格が自動的に変更・付与されるわけではありません。

結婚後、アメリカで暮らす場合

日本人配偶者がアメリカへ移住する場合も、婚姻しただけで自動的に米国永住権を取得するわけではありません。

米国市民の配偶者が米国へ移民する代表的な流れでは、米国市民側がForm I-130を提出し、その後IR1・CR1等の移民ビザ手続きへ進みます。

婚姻期間が米国入国時点で2年未満の場合は、条件付き永住者となるCRの扱いが関係します。

米国移民制度は変更もあるため、婚姻手続きとは分けて最新情報を確認してください。

まだ結婚していない日本人が米国へ渡って結婚する場合

米国市民との結婚を目的に日本人がアメリカへ移住する場合には、K-1 fiancé(e) visaという別の制度があります。

一方、すでに法的に婚姻している場合は「婚約者」ではなく配偶者としての制度を確認します。

「とりあえず観光で入国し、そのまま結婚・永住すればよい」と自己判断せず、実際の移住目的に合った手続きを確認してください。

アメリカ人との国際結婚で起こりやすい失敗

古い記事を見て米国大使館の婚姻宣誓書公証を予約しようとする

2025年9月1日以降、従来の公証は廃止されています。

米国の書類は全国共通だと思う

婚姻制度・記録・公証等には州法が関係します。

他自治体の必要書類をそのまま自分の市区町村へ持っていく

外国人との婚姻届は提出先によって追加確認が異なる場合があります。必ず提出予定の戸籍窓口へ確認します。

アポスティーユは全部の書類に必須と思う

必要な書類・認証は提出先によって異なります。

Marriage Licenseを取れば米国婚が完了したと思う

Marriage Licenseは婚姻許可であり、Marriage Certificateとは別です。

米国で結婚したので日本への届出をしない

日本人側の戸籍へ反映するため、原則3か月以内の婚姻届が必要です。

婚姻したら日本・米国どちらの在留資格も自動取得できると思う

婚姻と在留・移民資格は別の手続きです。

日本で先に婚姻する場合のチェックリスト

  • □ 婚姻届を提出する市区町村を決めた
  • □ 米国籍配偶者の2026年現在の必要書類を確認した
  • □ 旧来の米国大使館公証を前提にしていない
  • □ 必要な宣誓供述書・州書類等を確認した
  • □ 公証・アポスティーユの要否を確認した
  • □ 米国パスポート等を準備した
  • □ 前婚がある場合の必要書類を確認した
  • □ 日本語訳を用意した
  • □ 成人の証人2名から婚姻届へ署名をもらった
  • □ 必要なら婚姻届の事前審査を受けた

アメリカで先に婚姻する場合のチェックリスト

  • □ 婚姻する州・County等を決めた
  • □ Marriage Licenseの取得条件を確認した
  • □ 日本人側の必要書類を確認した
  • □ 婚姻要件具備証明書の要否を確認した
  • □ 州法に従って婚姻を成立させた
  • □ 公的なMarriage Certificateを取得した
  • □ 日本語訳を用意した
  • □ 外国人配偶者の国籍証明を準備した
  • □ 婚姻成立から3か月以内に日本へ届ける予定を立てた
  • □ 結婚後に住む国の在留・移民手続きを確認した

アメリカ人との国際結婚に関するFAQ

アメリカ人の独身証明は米国大使館でもらえますか?

従来使われていたAffidavit of Competency to Marryの在日米国大使館・領事館での公証は、2025年9月1日以降廃止されています。現在必要な代替書類は婚姻届を提出する市区町村へ確認してください。

アメリカ人と日本で結婚するときに何が必要ですか?

婚姻届、米国籍配偶者の婚姻要件を確認する資料、パスポート、各外国語書類の日本語訳などが中心ですが、市区町村によって必要書類が異なる可能性があります。

米国州の公証人による宣誓供述書なら全国どこでも使えますか?

全国一律とは言えません。提出予定の市区町村へ事前確認してください。

アポスティーユは必須ですか?

一律必須ではありません。書類の種類と提出先の指示に従ってください。

日本で結婚したらアメリカでも有効ですか?

日本法上有効に成立した婚姻について、米国での認定は州法等が関係します。利用する制度・居住州へ確認します。

日本で結婚したら米国大使館へ婚姻届を提出しますか?

日本の戸籍制度のように、全米共通で米国連邦政府へ婚姻届を出して登録する制度としては考えません。米国で婚姻証明が必要になった手続きごとに、日本の戸籍・婚姻届受理証明書等を利用します。

アメリカで結婚するときはMarriage Licenseだけでいいですか?

いいえ。Marriage Licenseは婚姻を行うための許可です。州法に従って婚姻を成立させ、Marriage Certificate等の公的な婚姻証明を取得します。

アメリカで結婚した後、日本への届出は必要ですか?

必要です。日本人側の戸籍へ婚姻事実を記載するため、原則として米国法上の婚姻成立から3か月以内に婚姻届を提出します。

米国婚後、日本への届出に戸籍謄本は必要ですか?

在外公館への届出では2024年4月1日から原則不要です。ただし、戸籍情報が電算化されていない場合など例外があります。

アメリカ人と結婚すれば日本の配偶者ビザは自動的にもらえますか?

自動的には取得できません。「日本人の配偶者等」など必要な在留資格手続きを別に行います。

日本人がアメリカ人と結婚すればグリーンカードを自動取得できますか?

自動取得ではありません。米国へ移住する場合は、I-130を起点とする配偶者移民ビザ等の手続きを確認します。

まとめ|アメリカ人との国際結婚は「婚姻する場所」と「2025年の制度変更」を最初に確認する

  1. 日本とアメリカのどちらで先に婚姻するか決める
  2. 日本婚なら提出予定の市区町村へ米国籍配偶者の必要書類を先に確認する
  3. 2025年9月以降は旧来の米国大使館の婚姻宣誓書公証を前提にしない
  4. 必要な州書類・宣誓供述書・公証・認証を確認する
  5. 米国婚なら州・CountyのMarriage License等の要件を確認する
  6. 米国で有効な婚姻を成立させMarriage Certificateを取得する
  7. 米国婚後は3か月以内に日本へ報告する
  8. 結婚後の居住国に応じて日本または米国の在留・移民手続きを別に進める

特に現在は、「米国大使館で独身証明を取る」という古い手続き情報を使わないことが重要です。

アメリカ人側の婚姻要件をどう確認するかは日本の届出先によって実務が異なる可能性があるため、書類取得やアポスティーユを始める前に、実際に婚姻届を提出する市区町村へ確認してください。

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