外国籍の相手との婚活では、「この人は本当に独身?」「結婚したいと言っているけれど、お金や在留資格が目的では?」「海外在住と言っているけれど本人なの?」と不安になることがあります。
外国人との婚活で詐欺を避けるために重要なのは、相手の国籍で判断するのではなく、本人情報・婚姻意思・金銭要求・実際に会えるかという具体的な事実を分けて確認することです。
特に現在、大きな被害につながっているのが、SNSやマッチングアプリで恋愛感情を抱かせ、投資・暗号資産・結婚費用・旅費などを名目に送金させる「SNS型ロマンス詐欺」です。
警察庁の2026年1〜7月暫定値では、SNS型ロマンス詐欺の認知件数は3,037件、被害額は293.2億円に達しています。
一方で、「外国人との婚活で詐欺が心配」という検索には、金銭をだまし取るロマンス詐欺だけでなく、独身・身元・仕事・居住地・結婚意思などを偽られていないかという不安も含まれます。
この記事では、外国人との婚活で注意したい詐欺・詐称を、国際ロマンス詐欺を中心に、危険サイン、婚姻意思の確認、本人確認の限界、送金してしまった場合の対処まで整理します。
※外国籍であること、日本への移住を希望していること、在留資格について質問することだけで詐欺とは判断できません。国籍ではなく、実際の言動・資料・交際状況を確認してください。
結論|外国人との婚活では「国籍」ではなく4つを確認する
- 本人:氏名・年齢・顔・仕事・居住地などに矛盾がないか
- 独身・婚姻意思:本当に独身で、現実の結婚生活を考えているか
- 対面:実際に会えるか、会う予定を不自然に避け続けていないか
- お金:投資・旅費・荷物・緊急費用などの送金を求めていないか
この4つを一つにまとめて「外国人だから怪しい」と判断しないことが大切です。
外国人との婚活で想定される「詐欺」は1種類ではない
| 不安 | 主な確認ポイント |
|---|---|
| 国際ロマンス詐欺 | 恋愛感情を利用した投資・送金要求 |
| 身元の詐称 | 氏名・年齢・写真・仕事・居住地等の矛盾 |
| 既婚者・独身詐称 | 独身確認、婚姻歴、説明の整合性 |
| 結婚意思の詐称 | 実生活の計画を話せるか、婚姻だけを急いでいないか |
| 偽装結婚への勧誘 | 実際の夫婦生活をする意思がない形式的婚姻ではないか |
特に金銭被害につながりやすいのがSNS型ロマンス詐欺です。
国際ロマンス詐欺とは?
警察庁は、SNSやマッチングアプリなどで知り合った相手と、直接会わないままやり取りを重ねて恋愛感情や親近感を抱かせ、金銭等をだまし取る手口を「SNS型ロマンス詐欺」として扱っています。
婚活では、
- SNSやマッチングアプリで知り合う
- 外部のメッセージアプリへ移る
- 急速に親密になる
- 結婚・将来の話が増える
- 投資・暗号資産・旅費などのお金の話が始まる
- 送金する
- さらに追加送金を求められる
という流れに注意します。
2026年もSNS型ロマンス詐欺の被害は高水準
警察庁の2026年1〜7月暫定値では、
- 認知件数:3,037件
- 被害額:293.2億円
です。
特定の国籍や性別だけの問題ではありません。
典型パターン1|「二人の将来のため」に投資させる
現在特に注意したいのが、恋愛・結婚と投資を結びつける手口です。
- 二人の結婚資金を作ろう
- 将来のために一緒に投資しよう
- 自分もこの方法で成功した
- 少額からなら安全
などと言って、相手指定の投資サイトや暗号資産取引へ誘導します。
恋愛相手から勧められた投資だから信用できる、とは考えないでください。
少額を出金できても安全とは限らない
最初は少額を出金できるように見せて信用させ、その後に高額投資を求める場合があります。
出金時に、
- 税金
- 保証金
- 手数料
- 口座解除費用
などを追加で求められる場合は、それ以上送金しないでください。
典型パターン2|旅費・航空券・ビザ費用を求める
「あなたに会いに日本へ行く」「結婚するために渡航する」と言いながら、航空券、ホテル、ビザ関連費用などを送ってほしいと求めるケースがあります。
特に一度も会ったことがない相手なら、相手本人へ送金する前に立ち止まります。
典型パターン3|荷物・プレゼントの受取費用を求める
高額なプレゼント、現金、資産などを送ったと言われ、その後、
- 関税
- 通関料
- 配送手数料
- 保険料
などを求められるケースがあります。
配送会社や税関を名乗る連絡が来ても、相手から案内された連絡先だけで確認しないようにします。
典型パターン4|病気・事故・仕事上のトラブル
恋愛感情に加え、「今すぐ助けなければいけない」という焦りを利用します。
- 病院代が払えない
- 家族が事故に遭った
- 仕事上の契約トラブルが起きた
- 銀行口座が一時的に使えない
などです。
「今日中に必要」と急かされる場合ほど、その場では支払わず第三者へ相談します。
金銭要求がなくても確認したい1|本当に本人か
外国人との婚活で詐欺を心配する場合、送金要求だけでなくプロフィール自体の確認も必要です。
- プロフィール名と後から聞いた氏名が違う
- 年齢の説明が変わる
- 勤務先の説明が一貫しない
- 住んでいる国・都市の話が何度も変わる
- 写真とビデオ通話で印象が大きく違う
といった矛盾が積み重なる場合は、関係を急いで進めません。
ビデオ通話できれば本人確認は十分?
十分とは言えません。
警察庁は、公開写真、翻訳アプリ、AIなどを使ったなりすましにも注意を呼びかけています。
ビデオ通話は確認材料の一つですが、ビデオ通話ができた=相手が申告どおりの人物であり安全という保証ではありません。
金銭要求がなくても確認したい2|本当に独身か
本人確認と独身確認は別です。
マッチングアプリで公的証明書による本人確認をしていても、その仕組みだけで現在独身であることまで確認しているとは限りません。
結婚を現実に考える段階では、サービス側の独身確認の有無や、婚姻手続きで必要となる公的書類を確認します。
- 家族の話を極端に避ける
- 休日や夜に連絡できない理由が不自然
- 自宅を一切見せたがらない
- 結婚を急ぐのに独身を証明する話を嫌がる
場合は、急いで婚姻・送金へ進まないようにします。
金銭要求がなくても確認したい3|結婚意思があるか
「結婚したい」と言うことと、現実の結婚生活を考えていることは同じではありません。
結婚を具体化するなら、
- どの国で暮らすか
- 仕事をどうするか
- 生活費をどう負担するか
- 何語で生活するか
- 家族との関係
- 子どもをどう考えるか
などを話せるか確認します。
婚姻届や在留資格の話だけを急ぎ、結婚後の生活の話を避ける場合は理由を確認します。
「日本に住みたい」と言ったらビザ目的の詐欺?
それだけでは判断できません。
国際結婚では、どちらの国で暮らすかは当然話し合うテーマです。
外国籍の人が日本で暮らしたい、結婚後の在留資格を気にしているというだけで、詐欺や偽装結婚と決めつけることはできません。
確認したいのは、
- 実際の交際関係があるか
- 夫婦として生活する意思があるか
- 結婚後の生活を具体的に話せるか
- 婚姻だけを異常に急いでいないか
です。
偽装結婚と普通の国際結婚は何が違う?
出入国在留管理庁の資料では、偽装結婚の例として、法的には婚姻していても婚姻の意思・実態がない状態が示されています。
一方、真正な婚姻による「日本人の配偶者等」の申請では、交際から結婚までの経緯や夫婦写真、SNS・通話記録など、夫婦間の交流を確認する資料が求められます。
「外国人が在留資格を取得する=偽装結婚」という意味ではありません。
危険サイン|会ったことがないのに急速に結婚へ進む
短期間で親しくなること自体は詐欺の証明ではありません。
ただし、実際には会えていないのに、すぐ結婚しようと言う、婚姻手続きだけ急ぐ、その後に送金を求める場合は慎重になります。
危険サイン|会う予定が何度もキャンセルされる
海外在住なら会うまでに時間がかかることはあります。
しかし、具体的な渡航予定を立てるたびに事故・病気・仕事・空港トラブルなどが起き、その解決費用を求められる場合は危険です。
危険サイン|マッチングアプリからすぐ外部へ移る
LINEやWhatsApp等への移動だけで詐欺とは判断できません。
ただし、警察庁はマッチングアプリ等で知り合った後、別サービスへ移動し、恋愛感情を抱かせて投資へ誘導する流れを典型例として示しています。
危険サイン|相手指定の投資サイトを使わせる
金融庁は、金融商品取引業や暗号資産交換業について登録業者かを確認し、無登録業者とは取引しないよう注意を呼びかけています。
会社名だけでなく、金融庁の公式情報から登録・公式サイト等を独立して確認します。
本人確認済みアカウントなら安全?
本人確認済み=安全な人物ではありません。
それだけで、独身、結婚目的、プロフィールの全項目が真実、金銭トラブルを起こさないことまでは保証されません。
外国人だから危険と考えない
「○○国の人は詐欺が多い」「日本人なら安全」という判断はしません。
相手が名乗る国籍自体が虚偽の場合もあります。
確認すべきなのは、国籍ではなく、情報の一貫性、対面、独身、結婚意思、金銭要求です。
送金前のチェックリスト
- □ 実際に何度か会っている
- □ 本人情報に大きな矛盾がない
- □ 独身確認を嫌がっていない
- □ 結婚後の生活を具体的に話せる
- □ 投資を勧められていない
- □ 暗号資産の送金を求められていない
- □ 旅費・荷物・病院代などを立て替える話ではない
- □ 相手指定の外部サイトへ入金する話ではない
- □ 「今日中」と急かされていない
- □ 家族・友人・警察へ相談することを止められていない
一つでも強い違和感がある場合は、その場で送金・婚姻手続きを進めず確認します。
結婚に本当に必要な費用と送金要求を分ける
国際結婚では、婚姻証明書、翻訳、認証、渡航、在留手続きなど実際の費用が発生することがあります。
しかし、公的手続きの費用なら、何の制度に必要か、誰に支払うのか、公式料金はいくらかを独立して確認できます。
詐欺か分からない段階でも相談できる
- 警察相談専用電話「#9110」
- 消費者ホットライン「188」
が利用できます。
すでに銀行振込してしまった場合
追加送金を止め、相手とのやり取りを保存し、警察と振込先の金融機関へ速やかに連絡してください。
SNS型ロマンス詐欺で預金口座への振込みが使われた場合、振り込め詐欺救済法の対象となる可能性があります。ただし全額返還が保証される制度ではありません。
暗号資産を送った場合
追加送金せず、送信日時、暗号資産の種類、送信額、送信先アドレス、トランザクション情報、利用した交換業者、相手とのやり取りを保存し、警察や利用事業者へ相談します。
証拠は削除しない
- プロフィール
- 写真
- ユーザーID
- 電話番号・メールアドレス
- メッセージ履歴
- 振込先
- 暗号資産アドレス
- 投資サイト情報
- 送金明細
を保存しておきます。
被害回復を名乗る二次被害にも注意
「被害金を取り戻せる」「返金を代行する」などと言い、先に手数料や別の投資を求める二次被害があります。
被害後に新たな相手へ送金せず、警察・消費生活センター等へ相談します。
外国人との婚活で詐欺を避ける10のルール
- 国籍だけで安全・危険を判断しない
- 本人確認と独身確認を分ける
- 実際に会える相手か確認する
- 結婚後の生活を具体的に話す
- 会っていない相手へ送金しない
- 恋愛相手から勧められた投資をしない
- 相手指定の投資サイトへ入金しない
- 結婚・在留資格だけを急ぐ場合は理由を確認する
- 違和感があれば第三者へ相談する
- 一度送金した後も追加送金しない
外国人との婚活・詐欺に関するFAQ
外国人との婚活は詐欺が多いですか?
外国人だから詐欺が多いとは判断できません。国籍ではなく、本人情報の矛盾、対面回避、投資勧誘、金銭要求など具体的な行動を確認します。
国際ロマンス詐欺とは何ですか?
SNSやマッチングアプリ等で知り合った相手が、恋愛感情や親近感を利用し、投資・旅費・結婚費用などの名目で金銭をだまし取る詐欺です。
外国人が日本に住みたいと言ったらビザ目的ですか?
それだけでは判断できません。国際結婚では結婚後の居住国や在留資格について話すのは自然です。実際の交際関係、夫婦として暮らす意思、生活計画を確認します。
結婚を急ぐ外国人は怪しいですか?
急いでいるだけで詐欺とは言えません。ただし、対面・独身確認・生活設計を避け、婚姻手続きだけを急ぐ場合は理由を確認します。
本人確認済みアプリなら安心ですか?
本人確認済みでも、独身・結婚意思・プロフィール全項目・安全性まで保証されるわけではありません。
ビデオ通話できれば本人ですか?
確認材料の一つですが十分ではありません。AIなどを使ったなりすましにも注意が必要です。
旅費を頼まれたら送っていいですか?
一度も会ったことがない相手から旅費等を求められた場合は、送金前に第三者や警察へ相談してください。
すでに振り込んでしまいました。
追加送金を止め、証拠を保存し、警察と振込先金融機関へ速やかに連絡してください。
まとめ|外国人との婚活では「本人・独身・結婚意思・お金」を別々に確認する
外国人との婚活で詐欺を避けるために、国籍そのものを疑う必要はありません。
- 本人情報に矛盾がないか
- 本当に独身か
- 現実の結婚生活を考えているか
- 実際に会えるか
- 投資・旅費・荷物等の送金を求めていないか
特に、会ったことのない相手からお金の話が出たら、恋愛感情とは切り離して送金前に止まることが重要です。
また、外国籍・日本への移住希望・在留資格への関心だけを「詐欺の証拠」と考えず、夫婦としての実際の関係と将来計画を確認してください。

