国際結婚前の本人確認は何を見る?外国人の身元・独身・在留カードの確認方法

国際結婚を考える相手と出会ったとき、「本名は合っている?」「本当に独身?」「日本に住んでいると言うけれど確認できる?」「パスポートや在留カードを見せてもらえば十分?」と不安になることがあります。

結論からいうと、国際結婚の本人確認は一つの書類だけで全部を確認するものではありません。

確認したい内容によって、見るものが違います。

  • 本人・国籍:パスポートなど
  • 日本での在留状況:在留カードなど
  • 独身・婚姻可能性:婚姻要件具備証明書など、その国の公的書類
  • 実際の生活:対面、仕事、居住地、家族、日常の説明の整合性
  • 結婚意思:結婚後の居住地・仕事・生活費・家族について具体的に話せるか

また、交際を始めた直後からパスポートや在留カードの画像を送らせる必要はありません。関係が深まり、結婚を現実に検討する段階に応じて確認を強める方が自然です。

この記事では、国際結婚前の本人確認を、知り合った直後、交際中、結婚を具体化する段階の3段階に分け、パスポート、在留カード、独身確認、婚姻要件具備証明書、仕事・居住地の確認まで整理します。

※本人確認は相手の同意とプライバシーに配慮して行ってください。相手の身分証番号や画像を必要以上に保存・共有しないことも重要です。国籍ごとの婚姻書類は異なるため、婚姻手続きでは市区町村、相手国の大使館・領事館等へ最新情報を確認してください。

目次

結論|国際結婚の本人確認は5項目を別々に見る

確認したいこと主な確認方法
本人・国籍・生年月日公的身分証、対面、サービス側の本人確認
日本での在留状況在留カード、入管庁の読取・失効情報照会
独身・婚姻可能性独身証明、婚姻要件具備証明書等
仕事・居住地など生活実態対面、日常会話、必要に応じた公的・勤務関係資料
結婚意思結婚後の居住地・仕事・家族・生活費などの具体的な話し合い

「本人確認済みだから独身」「パスポートを見たから結婚目的」「在留カードを持っているからプロフィール全部が正しい」ではありません。

何を確認した書類なのかを分けて考えます。

本人確認と独身確認は違う

婚活で特に混同しやすいのがこの2つです。

本人確認

氏名、年齢、生年月日、顔などについて、登録者本人であることを公的証明書等で確認するものです。

独身確認

現在法律上婚姻していないことを、公的書類等で確認するものです。

婚活サービスで「本人確認済み」と表示されていても、独身証明まで行っているとは限りません。

婚活アプリと結婚相談所では確認の強さが違う

婚活サービスごとに確認範囲は異なります。

例えば、婚活アプリでは公的本人確認書類による本人・年齢確認を行っていても、独身は利用者の自己申告・誓約を基本とするサービスがあります。

一方、結婚相談所では独身証明書の提出を求めるサービスがあります。

結婚相手紹介サービス業認証機構(IMS)の店舗型認証基準では、確実な本人確認と独身証明が求められ、外国籍の利用者についても各国政府が発行する独身であることの公的証明書類を求める基準が示されています。

ただし、これはIMS認証を受ける店舗型サービスの基準です。すべての結婚相談所・すべてのアプリが同じ確認方法ではありません。

STEP1|知り合った直後は「情報の一貫性」を見る

知り合ってすぐの段階で、相手に身分証画像一式を送らせる必要はありません。

まず確認したいのは、プロフィールと会話が一貫しているかです。

  • 名前
  • 年齢
  • 国籍
  • 現在住んでいる国・地域
  • 仕事
  • 使用言語
  • 家族構成
  • 結婚歴

について、話すたびに内容が大きく変わらないか見ます。

ニックネームを使っているだけで怪しい?

怪しいとは限りません。

マッチングアプリでは実名を公開しないサービスもあり、英語名・通称・ミドルネームなどを日常的に使う人もいます。

重要なのは、結婚を具体的に考える段階で、公的書類上の正式な氏名と普段使っている名前の関係を説明できることです。

STEP2|オンラインだけでなく実際に会う

本人確認で最も大きな情報になるのが対面です。

警察庁はSNS型ロマンス詐欺について、公開写真、翻訳アプリ、AIなどを利用すれば、他人になりすましたり本人のような音声・動画を作ったりできると注意喚起しています。

そのため、チャット、電話、ビデオ通話だけで相手の申告内容すべてが確認できたとは考えません。

婚姻・高額な送金・共同投資など重大な判断へ進む前には、実際に対面できる関係かを重視します。

ビデオ通話は無意味?

無意味ではありません。

実際の会話、表情、生活時間、言語などを確認できるため、オンライン交際では有用です。

ただし、ビデオ通話は確認材料の一つであり、公的身分や独身を証明する書類ではありません。

STEP3|結婚を具体的に考えたら正式な氏名を確認する

交際が進み、婚姻を現実に考える段階では、相手の正式な氏名を確認します。

海外在住者ならパスポート、日本在住の中長期在留者ならパスポートや在留カードなどが代表的な確認資料です。

  • 正式な氏名
  • 生年月日
  • 国籍・地域
  • 顔写真との一致

などを確認します。

パスポートを見れば何が分かる?

パスポートは、正式な氏名、国籍、生年月日、顔写真などを確認する重要な公的資料です。

一方、パスポートだけで現在独身であることを証明するものではありません。

外国人が日本方式で婚姻する際、日本の市区町村では、本国法上婚姻できる要件を満たしているか確認するため、婚姻要件具備証明書等を求めます。

パスポートの画像を送ってもらえばいい?

結婚を考える相手であっても、身分証の画像には重要な個人情報が含まれます。

可能であれば、対面時に本人の同意を得て原本を確認し、必要がない限り画像や番号を保存しない方法も考えます。

婚活サービスが本人確認を代行しているなら、個人同士で身分証画像を送り合わず、サービス側の確認結果を利用する方法もあります。

日本在住の外国人なら在留カードで何が分かる?

中長期在留者に交付される在留カードでは、現在の様式・入管庁の読取アプリを通じて、

  • 氏名
  • 生年月日
  • 性別
  • 国籍・地域
  • 住居地
  • 在留資格
  • 在留期間の満了日等
  • 就労制限の有無

などを確認できます。

日本在住という説明や在留状況を確認する材料になります。

在留カードを見るときは本人の同意を得る

出入国在留管理庁も、在留カード等読取アプリを利用する場合、他の身分証明書と同様に本人の同意を得た上で提示を受ける必要があると案内しています。

2026年現在|在留カードは公式アプリでも確認できる

出入国在留管理庁は「在留カード等読取アプリケーション」と「在留カード等番号失効情報照会」を提供しています。

2026年6月14日から新様式の在留カード等の交付が始まっており、現在は最新バージョンの読取アプリが新様式にも対応しています。

失効情報照会で「失効していない」と出れば本物?

それだけでは証明できません。

出入国在留管理庁自身も、失効情報照会の結果は在留カードそのものの有効性を証明するものではないと注意しています。

実在するカード番号を悪用した偽造カードもあるため、読取アプリやカードの偽変造防止対策も併せて確認するよう案内されています。

在留カードを持っている=独身ではない

在留カードは在留資格や在留情報を確認する書類であり、現在独身であることを証明する書類ではありません。

在留資格だけで相手の結婚目的を判断しない

在留資格は、日本でどのような身分・活動に基づいて在留しているかを確認する情報です。

しかし、在留期限が近い、日本で長く暮らしたい、「日本人の配偶者等」に関心があるという事情だけで、偽装結婚・ビザ目的と断定することはできません。

STEP4|結婚を現実に決める前に独身を確認する

本人確認ができても、独身確認はまだ別に必要です。

日本人と外国人が日本方式で婚姻する場合、外国籍本人が本国法上婚姻要件を満たしていることを確認するため、原則として婚姻要件具備証明書と日本語訳などが使われます。

婚姻要件具備証明書=全世界共通の「独身証明書」ではない

国によって制度・書類名・発行方法が異なります。

婚姻要件具備証明書そのものを発行しない国や、宣誓書等の代替書類を使う場合もあります。

法務省も、婚姻要件具備証明書を提出できない場合には、相手国法の資料、パスポート・国籍証明、身分登録簿、出生証明書などを組み合わせて婚姻要件を確認する場合があると案内しています。

「この書類を持っていないから怪しい」と国籍を問わず一律判断しないことが重要です。

独身証明は交際のどの段階で求める?

知り合った直後に全員へ公的独身証明を要求する必要はありません。

一方、結婚時期を具体的に決める、大きな渡航・転居・退職をする、共同財産・高額な支出を始める段階なら、公的資料で確認する意味が大きくなります。

結婚相談所なら独身確認の手間を減らせる?

サービスによりますが、独身証明を入会条件にする結婚相談所なら、個人同士で最初から証明書を送り合わなくても、サービス側が確認した候補に絞れるメリットがあります。

IMSの店舗型認証制度では、全入会者の独身証明が要件となっており、外国籍会員についても各国政府発行の公的な独身証明書類を求める基準です。

一方、インターネット型の認証基準では、独身であることの誓約を基本とし、独身に疑義が生じた場合などに書面による独身証明を求める仕組みが示されています。

STEP5|仕事は何を確認する?

結婚生活を考えるなら、仕事は重要な生活条件です。

ただし、交際初期から勤務先へ勝手に電話したり、会社へ問い合わせたりすることは避けます。

まずは、

  • 職種
  • 働いている国・地域
  • 勤務形態
  • 転勤・海外赴任の可能性
  • 結婚後も仕事を続けるか

を会話の中で確認します。

SNSの勤務先表示だけで確認しない

LinkedIn、Instagram、Facebook等のプロフィールは参考情報にはなりますが、本人が自由に編集できます。

SNS上に会社名があることだけで勤務実態が公的に確認されたことにはなりません。

STEP6|居住地と生活実態を確認する

日本在住者なら、実際に対面を重ねる中で生活圏を確認しやすくなります。

海外在住者なら、時差、生活時間、仕事の時間帯、休日、現地での家族・友人、会うための渡航計画などの説明が長期間一貫しているか見ます。

本人確認のために自宅へ突然行っていい?

おすすめしません。

本人確認は相手のプライバシー・安全も尊重して行う必要があります。

自宅や勤務先へ無断で訪問するのではなく、対面、双方の合意による家族・友人への紹介、公的書類、サービス側の確認などを組み合わせます。

STEP7|家族・友人に紹介されるか

結婚を具体的に考える段階では、相手の家族・友人との関係も確認材料になります。

ただし、家族文化は国・家庭によって違うため、「何か月以内に紹介しない人は怪しい」と一律には判断できません。

STEP8|結婚意思は「言葉」より生活計画で確認する

「結婚したい」「愛している」という言葉だけでは、結婚後の現実は分かりません。

  • どの国で暮らすか
  • 誰が移住するか
  • 仕事をどうするか
  • 生活費をどう負担するか
  • 何語で生活するか
  • 家族との付き合い方
  • 子どもをどう考えるか
  • 宗教・文化上の重要事項

を話します。

本人確認で「怪しい」と感じるサイン

  • 正式な氏名をいつまでも説明しない
  • 年齢・国籍・居住地が何度も変わる
  • 対面を長期間避け続ける
  • 公的書類の話になると極端に怒る
  • 結婚を急ぐのに独身確認を拒む
  • 仕事の説明が毎回変わる
  • 家族の話に大きな矛盾がある
  • 在留資格・婚姻届だけを急ぐ
  • 本人確認より先に送金・投資を求める

書類を見せてくれない=詐欺?

必ずしもそうではありません。

パスポートや在留カードは重要な個人情報であり、オンラインで画像を送ることを嫌がるのは自然な場合があります。

対面で原本を見せ合う、婚活サービス側の確認機能を利用する、婚姻手続きで公的機関へ提出するなど、プライバシーを守れる方法を提案します。

逆に、自分の身分証をすぐ送る必要もない

相手を確認したいからといって、自分のパスポート・マイナンバーカード・在留カード等の全面画像をオンラインで安易に送らないようにします。

確認に必要な情報だけを、必要な段階で共有します。

国際ロマンス詐欺との境界|本人確認より先にお金の話が出たら止まる

本人確認が十分できていない段階で、投資、暗号資産、旅費、荷物の手数料、病院代、結婚のための送金を求められた場合は、まず送金を止めてください。

警察庁も、実際に会ったことのない相手からお金の話が出た場合は警察へ相談するよう注意喚起しています。

国際結婚前の本人確認|段階別チェックリスト

知り合った直後

  • □ 氏名・年齢・国籍・居住地の説明が一貫している
  • □ 仕事や生活時間に大きな矛盾がない
  • □ すぐに投資・送金の話をしてこない
  • □ ビデオ通話など通常のコミュニケーションができる

交際中

  • □ 実際に対面できている、または具体的な対面計画がある
  • □ 正式な氏名を説明できる
  • □ 家族・仕事・生活について話が一貫している
  • □ 結婚歴について確認している
  • □ 結婚後の生活について話し始めている

結婚を具体化する前

  • □ パスポート等で正式な氏名・国籍等を確認した
  • □ 日本在住者なら必要に応じて在留状況を確認した
  • □ 独身・婚姻可能性を公的書類で確認する方法を決めた
  • □ 仕事・収入・居住地について必要な範囲で確認した
  • □ 家族との関係を確認した
  • □ 結婚後の居住国・仕事・生活費を話し合った
  • □ 大きな送金・共同投資をしていない

国際結婚の本人確認に関するFAQ

外国人との国際結婚では何で本人確認しますか?

パスポートなどの公的身分証が基本です。日本在住の中長期在留者なら在留カードも在留情報の確認材料になります。ただし、本人確認と独身確認は別です。

パスポートを見れば独身だと分かりますか?

パスポートだけで現在独身であることを確認するものではありません。婚姻手続きでは婚姻要件具備証明書等、国ごとの公的書類を確認します。

在留カードを見れば独身だと分かりますか?

分かりません。在留カードは氏名、国籍・地域、在留資格、住居地等を確認するためのもので、独身証明書ではありません。

在留カードが本物か確認できますか?

出入国在留管理庁の在留カード等読取アプリケーションと失効情報照会を利用できます。ただし、失効情報照会だけでカードそのものの真正性が証明されるわけではありません。

在留カードを勝手に確認してもいいですか?

出入国在留管理庁は、読取アプリ等を使う際も本人の同意を得て提示を受ける必要があると案内しています。

外国人の独身はどう確認しますか?

国によって異なります。日本方式で婚姻する場合は、本国の権限ある機関が発行する婚姻要件具備証明書等が代表的ですが、その書類を発行しない国もあります。

婚活アプリの本人確認済みなら独身ですか?

必ずしもそうではありません。本人確認と独身確認は別です。サービスがどこまで確認しているかを利用規約・公式案内で確認してください。

結婚相談所なら外国人も独身確認されていますか?

サービスによります。IMSの店舗型認証基準では外国籍会員についても各国政府発行の公的な独身証明書類を求めていますが、すべての相談所が同じ基準ではありません。

書類を見せたがらない相手は怪しいですか?

身分証は重要な個人情報なので、オンライン送信を避けること自体は不自然ではありません。対面での原本確認やサービス側の確認など、安全な方法に協力できるかを見ます。

ビデオ通話できれば本人ですか?

確認材料にはなりますが、それだけでは不十分です。警察庁はAI等を使った音声・動画によるなりすましにも注意を呼びかけています。

在留期限が近い外国人は結婚目的を疑うべきですか?

在留期限が近いことだけで結婚目的を判断できません。実際の交際関係、夫婦として暮らす意思、結婚後の生活計画を確認します。

まとめ|国際結婚の本人確認は「書類1枚」ではなく段階的に確認する

  1. 知り合った段階ではプロフィールと会話の一貫性を見る
  2. オンラインだけでなく実際に会う
  3. 結婚を具体化したらパスポート等で正式な本人情報を確認する
  4. 日本在住者なら必要に応じて在留カード・在留情報を確認する
  5. 独身確認は本人確認とは別に公的書類で行う
  6. 仕事・居住地・家族など生活実態も確認する
  7. 結婚意思は結婚後の生活計画まで話して確認する

国際結婚で必要なのは、相手を疑い続けることではなく、人生に関わる判断の前に確認できる事実を確認しておくことです。

また、書類を見せてもらうときは相手のプライバシーを尊重し、自分の身分証情報も必要以上にオンラインで共有しないようにしてください。

国際結婚のテーマから探す

参考情報

目次